イベント概要
2025年6月15日、としま産業振興プラザ イケビズの料理調理室にて、株式会社mitsuki × いちごの会による合同イベント企画「さぬキッズ うどん職人への道」を開催しました。視覚障害のある子ども9名、講師3名、保護者・ガイドヘルパー11名、合計23名が参加し、本格的な手打ちうどん作りに挑戦しました。
香川からの特別協力でスタート
今回の講師は、香川県出身のうどん職人である株式会社mitsuki代表・高橋さん。さらに香川からご両親も駆けつけてくださり、うどんの材料や専用道具一式を持参していただきました。調理室は、いりこ・昆布・鰹節でとった本格的なお出汁の香りに包まれ、早くも食欲をそそる雰囲気に。
午前・午後の二部制で開催
参加希望が非常に多かったため、午前(9:45〜13:00)と午後(13:30〜16:15)の二部構成で実施しました。自己紹介のあと、高橋さんから「混ぜる → 踏む → 伸ばす → 切る → 茹でる → 洗う」という手打ちうどんの工程を説明していただき、いよいよ本格スタートです。
うどん作り:全工程を自分の手で
① 粉を混ぜる
ボウルに粉と塩水を入れ、指を大きく広げて混ぜ合わせます。粉がそぼろ状の黄色っぽい状態になるまで、腕が疲れるほど必死に混ぜる子どもたちの姿が印象的でした。
② 踏んでコシを出す
生地をまとめてビニール袋に入れ、「踏む」作業へ。かかとを使うとコシがよく出ると聞き、子どもたちは踏んだり、ジャンプしたり、保護者と一緒に踏んだりと熱心に取り組みました。
③ 麺棒で伸ばす & 切る
滑らかになった生地を麺棒で伸ばし、いよいよ包丁で切っていきます。高橋さんが切った見本のうどんを触って太さの感覚をつかみ、保護者・ヘルパーにサポートしてもらいながら、集中して麺を切りました。
④ 茹でて仕上げる
太さがそれぞれ違うため、基本の13分を目安に、好みの食感になるよう各自で調整して茹でました。茹であがったら冷水でしっかり洗ってぬめりを取ります。最後に、持ち寄ったトッピング(わかめ、ねぎ、揚げ玉、煮卵など)を盛りつけ、美味しい出汁をかけて完成です。
みんなで味わう「自分のうどん」
お腹をすかせた子どもたちは、自作のうどんを黙々と味わい、さらに他のメンバーのうどんも試食しながら、「太くてコシがある!」、「全然違うね!」と楽しそうに食べ比べをしていました。
参加者の声
子どもたちからは、
- 「いい感じにできて楽しかった!」
- 「自分で作ったうどんが美味しかった!」
- 「香川のうどん、太くて美味しかった。また作りたい」
- 「出汁が最高!」
- 「踏むのが大変だったけど、その分美味しかった!」
といった満足の声が寄せられ、中には「将来はうどん屋さんになりたい!」と夢を語る子もいました。
心のこもったあたたかいイベント
終始やさしく寄り添ってくださった高橋さんとご家族の丁寧なご指導により、子どもたちはお腹も心も満たされる素敵な一日となりました。「いつか香川で本場のうどんを食べたいね」という声も上がり、次につながる貴重な体験となりました。
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